米「北韓、固体燃料の性能改善に向け弾道ミサイル発射」

アメリカの議会調査局(CRS)は、北韓が先月発射した飛翔体を「短距離弾道ミサイルである」と結論付け、発射した理由について、誘導装置など、ミサイルの性能を改善するためだったとする分析を発表しました。
RFA=自由アジア放送によりますと、議会調査局は、今月6日に発表した報告書で、「今回発射されたミサイルは、KN-23短距離弾道ミサイルで、固体燃料と誘導装置を開発する目的があった」との見解を示したということです。
報告書は、「弾道ミサイルに搭載される固体燃料エンジンは、液体燃料エンジンに比べ、化学的に安定している」とし、「北韓が、液体燃料エンジンから固体燃料エンジンへの転換を進めるうえで、一部進展があったようだ」と指摘しました。
また、北韓が北西部東倉(ドンチャン)里にあるミサイルの発射施設の解体を決めた理由について、「北韓は、固体燃料エンジンに転換する方向で試験を進めているため、液体燃料エンジンのための試験発射施設は要らなくなった可能性があるとの見方もある」と説明しました。
東倉里にあるミサイル発射施設は、去年6月にシンガポールで行われた初の米朝首脳会談で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、アメリカのトランプ大統領に対し、解体する意向を示した施設です。
一方、韓国国防部の関係者は11日の定例会見で、アメリカの議会調査局が、北韓の飛翔体を「短距離弾道ミサイル」だと結論付けたことについて、「ミサイルの種類については精密な分析を進めている」とし、韓国軍としての見解は明らかにしませんでした。
[Photo : YONHAP News]