北韓は、10日に亡くなった故金大中（キム・デジュン）元大統領夫人の李姫鎬（イ・ヒホ）氏の葬儀に弔問団を派遣する代わりに、金正恩国務委員長の妹の金与正（キム・ヨジョン）党第1副委員長が12日午後、南北軍事境界線の板門店（パンムンジョム）で弔電と供花を手渡す予定です。
統一部によりますと、北韓は12日午前、開城（ケソン）にある南北合同連絡事務所を通じて、金正恩（キム･ジョンウン）国務委員長の名義で弔電と供花を送り、弔問団は派遣しないことを伝えてきたということです。
北韓が弔問団を派遣すれば、ことし2月に行われた米朝首脳会談が物別れに終わってからこう着状態にある南北関係にも突破口が開かれる可能性があったため、北韓の弔問団の派遣に関心が集まっていました。
金委員長は、去年シンガポールで行われた初めての米朝首脳会談から今日でちょうど1年を迎えるのを前に、トランプ大統領に親書を送っています。その一方で、韓国側には、弔問団の派遣すら行わないということは、米朝交渉に進展がない限り、南北関係の改善もないというメッセージを送ったものだという受け止め方もあります。

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