アメリカ財務省は現地時間の19日、ロシアの金融機関が北韓の企業に複数の銀行口座を提供し、北韓に対する国連制裁決議から逃れる手段を支援したとして、この金融機関を制裁の対象にしたと発表しました。
アメリカ財務省によりますと、制裁の対象に指定されたのはロシアの金融機関「ロシア・フィナンシャル・ソサエティー」で、北韓の「朝鮮貿易銀行（FTB）」傘下の「丹東中盛工貿」に複数の銀行口座を提供したということです。
朝鮮貿易銀行（FTB）と丹東中盛工貿のモスクワ代表ハン・チャンス氏は、すでにアメリカと国連の制裁対象となっています。
アメリカ財務省でテロと金融犯罪を担当しているマンデルカー財務次官は、「国連の対北韓制裁決議に違反して北韓と取り引きする個人と団体に対しては、財務省は引き続き制裁を行う」と述べています。
今回の制裁措置により、「ロシア・フィナンシャル・ソサエティー」のアメリカ国内の資産はすべて凍結されます。
ところで今回のアメリカ財務省の発表は、中国の習近平国家主席が北韓を訪問する20日（韓国時間）に行われました。
この背景には、中国に対し、北韓への圧力を緩めないよう警告するメッセージがあるとの見方もあります。

[Photo : YONHAP News]