米朝交渉の北韓側実務担当者 統一戦線部から外務省に

非核化をめぐる米朝交渉で実務を担当する北韓側担当者が、これまでの統一戦線部から外務省に変わったものと見られています。
アメリカのポンペイオ国務長官が30日、パンムンジョムでの米朝首脳会談を終えて帰国するのを前に、烏山(オサン)アメリカ軍基地で記者団に明らかにしたところによりますと、今後の米朝交渉の実務を担当するのは、アメリカ側はビーガン北韓担当特別代表で、北韓側からはこれまでの統一戦線部ではなく、外務省から選ばれるということです。
アメリカ外交専門家の間では、李容浩(リ・ヨンホ)外相か、崔善姫(チェ・ソニ)外務次官のいずれかになるという見方が出ています。
ことし2月末のベトナム・ハノイでの2回目の米朝首脳会談が物別れに終わって以降、対米交渉の軸足が金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長を中心とする統一戦線部から外務省に移ったことを公式に明らかにしたものとみられます。
北韓は米朝交渉からポンペイオ長官を排除させることを求めてきましたが、ポンペイオ長官は、交渉責任者という自らのポジションに変わりはないと強調しました。
ポンペイオ長官はトランプ大統領が「急がない」と述べたとして、交渉のスピードを調整する考えを示しましたが、交渉のスタートは、今月中旬ごろになるという見通しを示しました。
アメリカのメディアは、米朝首脳の電撃的な会談で、新たな実務交渉チームの立ち上げで合意するなど、両国が積極的に乗り出していることから、非核化交渉に新たな突破口が設けられるかどうかに関心が集まっていると伝えています。
[Photo : YONHAP News]