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北韓の飛翔体 発射の背景は?

ニュース2019-10-02
北韓の飛翔体 発射の背景は?

北韓は米朝の実務交渉を今月5日に再開すると発表した翌日の2日午前、再び飛翔体を発射しました。
軍当局はこの飛翔体について、これまで北韓が発射したSLBM=潜水艦発射弾道ミサイル「北極星」に似ているとしています。
日本政府によりますと、この飛翔体は島根県隠岐諸島沖合およそ350キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみているということです。
最大高度は910キロあまり、飛距離はおよそ450キロとされます。
今回の飛翔体がSLBMだとすると、北韓が現在開発中の3000トン級の潜水艦に搭載するための新型戦略兵器を試験発射したのではないかという見方が出ています。
北韓がSLBMとみられる弾道ミサイルを試験発射したのは、おととし5月以来です。
「北極星」系列のミサイルは、準中距離弾道ミサイル(MRBM)に分類され、飛距離は最長で3000キロとされます。
一方、韓米当局は、北韓が米朝の実務交渉を今月5日に再開すると発表した翌日、飛翔体を発射した背景について、様々な角度から分析しています。
北韓は先月10日にも、アメリカに対して対話の用意があるとする立場を表明してから10時間も経たないうちに、ことしに入って10回目となる飛翔体を発射しています。
これについて一部では、北韓が安全保障への懸念を解消するため、通常兵器の開発を続ける意志を示すことで、米朝の実務交渉で安全保障の問題を議題として取り上げようとしているという見方が出ています。
また、韓国空軍が前日、ステルス戦闘機「F-35A」を公開したことなどへの反発ではないかという見方もあります。
「F-35A」は、敵のレーダーに捕らえられにくいステルス能力を備えていて、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の官邸などを密かに精密攻撃することもできるため、北韓がもっとも警戒している韓国軍の戦略兵器とされます。

[Photo : YONHAP News]

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