金剛山施設の撤去 北韓が韓国に協議求める通知文

南北協力事業の一環として韓国側が北韓東部の金剛山(クムガンサン)観光地区に建設した施設をめぐり、北韓側が撤去に向けた協議を韓国政府に求める通知文を送ってきました。
統一部が25日、明らかにしました。
北韓は、「文書交換方式」での協議を求める通知文を送ってきたということです。
景勝地の金剛山地区の観光事業は10年以上中断しており、北韓メディアは23日、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が金剛山を視察した際に、韓国企業が設置したホテルなどの撤去を指示したと伝えていました。
今回の協議要請は、金委員長の指示を受けた措置とみられ、政府は「韓国国民の財産権保護を最優先する方針で対処していく」としています。
北韓が通知文を金剛山観光を手がける事業者・現代峨山(ヒョンデアサン)だけでなく、韓国の統一部にも送ったのは、南北当局間の協議を視野に入れたものとみられています。
一方で「文書交換方式」での協議を提案したのは、南北関係が停滞している現状を踏まえ、当局間の対面協議は避けたい思惑があるものとみられています。
北韓からの通知文に対し、政府は、現代峨山などの利害関係者や関係機関との協議を経て回答する方針のもようです。
[Photo : YONHAP News]