北韓、米ビーガン代表の副長官昇格に崔善姫第1外務次官で対応か

北韓との非核化交渉を担当するビーガン北韓担当特別代表が、国務省副長官に指名され、引き続き北韓担当特別代表を兼務することになったことについて、いわゆる「ストックホルム・ノーディール」以降、こう着状態にある米朝非核化交渉の再開に向けた前向きなモメンタムになるとの期待が高まっています。
ビーガン代表が、副長官就任後も北韓担当特別代表を兼務するのは、北韓との非核化交渉に対するトランプ大統領の強い意志の表れであるとみられています。
また、 北韓担当特別代表を副長官に格上げすることで、北韓との交渉を後押しようとするトランプ大統領の狙いがあるとみられ、ビーガン代表の影響力の強化が、米朝交渉における前向きな要因となるとの見方も出ています。
こうしたアメリカ側の動きを受け、米朝実務者協議で北韓側の首席代表を務める金明吉(キム・ミョンギル)氏に代わって、非核化交渉において大きな影響力を持つとされる崔善姫(チェ・ソニ)第1外務次官が、北韓側の代表としてビーガン代表の実質的なカウンターパートになるとの見方もあり、注目が集まっています。
ことし4月に第1外務次官に昇進した崔善姫氏は、外務次官だったことし1月、スウェーデンのストックホルムでビーガン代表と2回目の米朝首脳会談の開催に向けた実務協議を行ったことがあります。
北韓大学院大の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は、「アメリカとの交渉時間があまり残っていないため、ビーガン代表に見合う相手を北韓も投入するとみられる」とし、「トランプ大統領と金委員長の意図をもっともよく知るビーガン代表と崔善姫第1外務次官が協議を行うことになれば、米朝対話の速度も上がるだろう」と述べています。
[Photo : YONHAP News]