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北韓の児童人権報告書「身体的虐待は減少、性的虐待問題は深刻」

ニュース2019-11-28
北韓の児童人権報告書「身体的虐待は減少、性的虐待問題は深刻」

北韓の人権について調査する団体が、北韓の児童虐待の現状ついて調査したところ、子供への身体的虐待は減少傾向にある一方、セクハラなどの性的虐待問題が深刻であることがわかりました。
北韓の人権団体は27日、脱北者150人の証言を基に作成した北韓の児童虐待に関する報告書を発表しました。報告書は、北韓で子供への体罰が蔓延していた問題について、過去に比べ、ある程度改善されたと評価しています。「身体的虐待を受けたことがあるか」という質問に、「受けたことがある」と答えた人は、1949~1964年に生まれた人の場合、70%に上りましたが、1965~1980年生まれでは49%、1981~1996年生まれでは39%、1997~2013年生まれでは19%と、身体的虐待を受けたことのある人は、年齢が若くなるにつれ減少しています。
報告書によりますと、北韓で教員を務めていた回答者は「2000年代に入ってから、学校で子供に体罰を加えることは滅多になかった。子供に暴力をふるった教員が、教師の資格を奪われることも何回かあった」と述べたということです。
一方、報告書は、北韓で子供の性的虐待の問題が深刻であると指摘しています。報告書は、北韓では性的虐待を受けた子供への支援体制が不十分で、被害者の訴えを受け付け救済するための制度が整っていないと述べています。その理由として、政府が加害者を厳重に処罰しないほか、性教育が十分になされていないことなどが挙げられました。
報告書は「韓国は、未成年者に対する強姦やセクハラのような犯罪を刑法で処罰できるよう定めているが、北韓は、このような犯罪を処罰する条項がない」と指摘し、北韓当局が児童保護に関連する法律を国際人権機関と同じ水準で設けるよう呼びかけました。

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