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韓国政府 中・ロの対北韓制裁緩和の安保理決議案を受け「状況を注視」

ニュース2019-12-18
韓国政府 中・ロの対北韓制裁緩和の安保理決議案を受け「状況を注視」

中国とロシアが国連の安全保障理事会に北韓への制裁の緩和を求める決議案を提出したことについて、韓国政府は「安保理理事国と緊密に意思疎通している」として、今後の行方について注視していく考えを示しました。
外交部は17日、定例の会見で、中国とロシアが提出した決議案に対する韓国政府の認識を問う質問に「今の段階で何よりも重要なのは、米朝の実務協議が速やかに再開され、韓半島の完全な非核化と恒久的な平和定着が実質的に進展すること、そして国際社会がこれを実現するために取り組んでいくことだ」として、今後の決議案の行方について注視していく考えを示しました。
韓国政府のこのような反応は、今回の決議案について「時期尚早」と指摘したアメリカの反応と少々隔たりがあります。
アメリカの国務省は、韓国メディアの取材に 「今は国連安保理が北韓への制裁緩和を検討すべきでなはい」として、北韓への制裁緩和は時期尚早であり、支持しない考えを示しています。
韓国政府が決議案について見守る考えを示したことを巡って、決議案に、南北の鉄道・道路連結事業を制裁対象から除外するよう求める内容が含まれていることが背景にあるという見方が出ています。
南北の鉄道と道路を連結する事業は、去年4月の南北首脳会談で文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が合意した「板門店(パンムンジョム)宣言」にも盛り込まれており、南北は去年12月に連結工事の着工式を行いましたが、北韓への制裁のため、工事に必要な物資や装備の搬入が難しくなり、それ以来、工事は進んでいません。
その他にも、南北関係がこう着している中、北韓への制裁緩和を求める決議に反対すれば、北韓との関係がより悪化する可能性があることが背景にあるとみられます。

[Photo : YONHAP News]

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