米大統領の弾劾訴追 米朝関係への影響は?

アメリカ議会下院は現地時間の18日、ウクライナとの外交を悪用して来年の大統領選挙を有利に進めようとしたとされる「ウクライナ疑惑」などでトランプ大統領を弾劾訴追する決議案を可決しました。
緊張が高まる米朝関係に、この弾劾訴追決議がどのような影響を及ぼすのかに関心が集まっています。
北韓は、これまで強気の応酬を続けながらも、首脳間の信頼を強調し、アメリカとの交渉再開を望んできました。
このため、トランプ大統領の弾劾訴追を受けても、まだこれといった反応を示しておらず、弾劾訴追が米朝関係に直接の影響を及ぼす可能性は低いとみられています。
アメリカでは、弾劾訴追を受けて、有罪か無罪かを判断する弾劾裁判が年明けにも議会上院で開かれることになりますが、議会上院は、共和党が過半数を占めるため、トランプ大統領が罷免される可能性は低いとみられています。
北韓は、トランプ大統領が弾劾から逃れれば、次は来年の大統領選挙での勝利に全力で取り組むことになるのを活用するものとみられます。
トランプ大統領が選挙戦で、北韓の非核化を自身の外交成果としたがっていることから、今後も駆け引きを続け、有利な条件を引き出そうとする可能性があります。
北韓が今後どういう姿勢を見せるかは、クリスマス前後に明らかになるとみられます。
ただ、北韓が強力な挑発に出る場合、トランプ大統領が国内世論を意識して強硬姿勢に転じる可能性も依然として残っています。
[Photo : KBS News]