北韓の「クリスマスプレゼント」 韓国軍は「ICBM発射の可能性低い」

アメリカに「クリスマスプレゼント」を贈るとしていた北韓は近く何らかの挑発に出る可能性があるという見方がありますが、韓国軍は、北韓がICBM=大陸間弾道ミサイルを年内に発射する可能性は低いとみているもようです。
北韓は、年内に朝鮮労働党の中央委員会総会を開き、対外政策を大きく切り替えたうえで、挑発のレベルなどを決めていくものとみられています。
このため国防部の関係者は、年内に軍事的挑発が行われる可能性は低く、 「北韓内部の日程を考慮すると、クリスマス前後にICBMを発射する可能性は低いとみている」と話しています。
統一部も、北韓の今後の行方を観測するためには、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長による元旦の新年のあいさつまで見守る必要があるという慎重な姿勢をとっています。
一方、アメリカは警戒感がより強い見方をとっています。
CNNは、北韓消息筋の話として、「アメリカに対する対話中止宣言など口頭での措置が先に行われるだろう」という見方を示しました。
またニューヨークタイムズは「アメリカ軍や情報当局者らは北韓のICBM発射に備えている」と報じました。
実際にアメリカ軍は、ビーガン国務副長官が北韓に対話を呼びかけ、その回答を得るために韓国や中国を訪問していた間は、中止していた韓半島上空での偵察飛行を、ビーガン氏の帰国直後に再開し、偵察監視を行っていることを明らかにする飛行に切り替えています。
アメリカ連邦航空局(FAA)も北韓の挑発に備えて、民間の旅客機向けに年末年始の警戒警報を出したとされます。
[Photo : KBS News]