イラン司令官殺害 米朝交渉に悪影響か

CNNは、アメリカ軍がイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したことによって、北韓とアメリカの非核化交渉に悪影響が及ぶことになったとする専門家の意見を紹介しました。
CNNは7日、「ソレイマニの死から金正恩(キム・ジョンウン)が得る教訓」と題した記事で、「北韓が長距離弾道ミサイルや核兵器実験などの挑発を考えているとしても、ソレイマニ司令官の殺害は挑発を自制するだけの理由になり得る」と分析しました。
CNNは一方で、ソレイマニ司令官の殺害によって北韓がかえって核兵器に執着し、根本的により危険な結果を招きかねないとする元アメリカ軍当局者の発言も伝えています。
オバマ政権時代のアメリカ軍当局者は「北韓はアメリカを信頼できない相手として見ている。北韓は自国の運命をイラクやリビアとちがうものにする唯一のカギが核兵器だと信じている」として、ソレイマニ司令官の殺害を目の当たりした金委員長としては、「いつでも核兵器のボタンを押せるように維持しなければならないというプレッシャーをより大きく感じるかもしれない」と指摘しました。
一方、アメリカのイラクに対する攻撃をめぐって、一部では北韓も先制攻撃の対象になり得るのではないかという声が出ていますが、韓国の専門家らは、北韓がアメリカに到達可能な核兵器や弾道ミサイルを開発していることや、北韓のバックに中国がいるなどの理由から、アメリカがイランに行ったような先制攻撃を北韓に行うことはないだろうと分析しています。
[Photo : YONHAP News]