北韓の朝鮮中央通信は先月28日に開かれた朝鮮労働党政治局拡大会議で、李万建（リ・マンゴン）党組織指導部長ら2人が解任されたと29日、伝えました。
解任されたのは、党幹部の人事や監視・統制を担当し、事実上党内のナンバー2と呼ばれる李万建（イ・マンゴン）組織指導部長と、農業司令塔とされる朴太徳（パク・テドク）党副委員長です。
解任の具体的な理由については明らかにしていませんが、会議のなかで、党幹部養成機関で重大な不正・腐敗があったとして「特権や官僚主義」の問題が強く批判されたことから、不正・腐敗が理由とみられています。
北韓が、党の高官の解任を公開したのは2013年12月に当時北韓のナンバー2とされていた張成沢（チャン・ソンテク）元国防委員会副委員長を解任して以降およそ６年ぶりです。
また、会議では、中央の最高教育機関である金日成（キム・イルソン）高級党学校と推定される党幹部養成機関の党委員会を解散し、処罰することを決めたということです。
特定の組織の最高意思決定機関である党委員会を解散させるのは異例のことで、背景に注目が集まっています。
これらの北韓の措置について、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり不安が広がるなか、内部綱紀を引き締める狙いがあるとの見方が出ています。

[Photo : YONHAP News]