北韓、また飛翔体発射 青瓦台「平和に役立たない」

韓国軍の合同参謀本部は9日午前、北韓が北東部の咸鏡南道(ハムギョンナムド)宣徳(ソンドク)付近から韓半島東の海、東海に向けて短距離飛翔体3発を発射したことを明らかにしました。
合同参謀本部によりますと、飛翔体の飛距離は最大およそ200キロ、高度はおよそ50キロだということで、詳しい情報については韓米軍当局が分析を進めています。
軍関係者は、北韓が短距離飛翔体3発に加え、在来式のロケット砲も発射したものとみられると話しています。
北韓による飛翔体の発射は、今月2日以来でことし2回目、1週間ぶりです。
軍当局は、今回の発射について、先月28日と今月2日の冬季訓練の一環として行われた「大規模な陸海空軍合同打撃訓練」とみています。
北韓は今月2日には、東部の江原道元山(ウォンサン)付近から東海に向けて超大型ロケット砲とみられる短距離ミサイルを2発を発射していて、翌日の3日には北韓国営の朝鮮中央通信が火力打撃訓練で「ロケット砲」を発射したと報じています。
一方、大統領府青瓦台は9日8時15分から鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長の主宰で緊急関係閣僚会議を開催し、対策を議論しました。
その後、青瓦台は、北韓の飛翔体発射について「韓半島での平和定着の努力に役立たない」との立場を示しました。
外交筋の間では、この日の発射について、2日に北韓が飛翔体を発射した直後、国連安保理5か国が非難声明を出し「国際平和と安全だけでなく、安保理決議にも明白に違反する」と北韓を糾弾したことが北韓を刺激したのではないかとの見方が出ています。
北韓は7日、この非難声明について、外務省報道官名義の談話を発表し「アメリカから頼まれたのだろう。重大な‘反応’の導火線になりかねない」と強く反発しています。
[Photo : YONHAP News]