脱北者らによる体制批判のビラ散布について、北韓が談話を発表し、韓国当局に対応を求めたのに続いて、南北連絡事務所の閉鎖など南北関係の断絶を予告し、威嚇しています。
 北韓の統一戦線部の報道官は5日、談話を発表し、「金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長の妹、金与正（キム・ヨジョン）党第１副部長が、談話で指摘した内容を実行するための検討作業に着手するよう指示した。南北連絡事務所の撤廃など、韓国側が困難になるようなことを準備している」と威嚇しました。 
北韓は抗議集会を開くなど、韓国政府への非難を強めています。
北韓メディアは今月4日の金与正党第１副部長による談話の発表以降、一斉に韓国への攻勢を強めていて、これについて一部では、金第1副部長が名実ともにナンバー2の座に上ったことを意味するものだとみています。
 一方、韓国統一部は7日、「韓国政府としては、板門店宣言をはじめ南北首脳が合意した事項を遵守し、履行していく」という基本方針を明らかにしました。
北韓が南北連絡事務所の閉鎖を含む南北関係の断絶を予告したことについては触れませんでした。

[Photo : YONHAP News]