金正恩委員長、対韓軍事行動計画を保留
北韓の朝鮮中央通信によりますと、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は23日、労働党中央軍事委員会の予備会議を開き、さきに北韓軍総参謀部が提起していた韓国に対する軍事行動計画を保留したということです。
北韓が、党中央軍事委員会の予備会議を開いたのは、金正恩政権が発足してから初めてのことです。
金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は先に発表した談話を通じて、「次の対敵行動の行使権を軍総参謀部に渡す」と明らかにするなど、韓国への強硬姿勢を強めていましたが、金委員長は一転、緊張を緩める動きを見せたことになり、注目されます。
金与正党第1副部長の談話を受け、北韓軍総参謀部は今月17日、具体的な行動計画を立て、早期に党中央軍事委員会の批准を受けるとしていました。
軍総参謀部が批准を受けるとしていた軍事行動計画は、▲監視所の復旧▲韓国向けのビラ散布▲金剛山(クムガンサン)観光地区と開城(ケソン)工業団地地区への軍隊の展開▲国境地域での軍事訓練の4つとなっていました。
23日に開かれた党中央軍事委員会予備会議を通じて、韓国に対する強硬措置が保留となったほか、24日付けの労働新聞では韓国を批判する内容の記事がみられないなど、北韓は緊張レベルの調整に乗り出したものとみられますが、軍事行動計画が完全に撤回されたわけではないため、今後も北韓の動きを注視する必要があるとする見方が出ています。
こうした北韓の動きについて専門家は、北韓が今回の予備会議で、再び戦争抑止力を強化するための方策について言及しているため、8月の韓米合同軍事演習を再開するかなどを見極めたうえで、戦略的に挑発に乗り出す可能性もあるとしています。
[Photo : YONHAP News]
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