北韓の弾道ミサイル発射への文大統領の発言を、金与正氏が非難
北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「北韓の弾道ミサイル発射は決して望ましくない」と発言したことについて、強く非難しました。
文大統領は今月26日、北韓軍による西海での挑発に対抗し犠牲になった将兵を追悼する「西海守護の日」の記念式で、前日の北韓による弾道ミサイルの発射について、「対話ムードづくりを妨げるもので、決して望ましくない。今は、対話再開に向けて韓国と北韓、アメリカがともに努力すべきときだ」と話しています。
この発言について、金与正副部長は30日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、去年7月に文大統領が国防科学研究所を訪問した際に、「2017年6月に弾道ミサイル『玄武(ヒョンム)2』の試験発射に成功する場面を見て、胸が熱くなるのを感じた」と発言したことと比較して、「あまりにも矛盾する演説だ」と批判しました。
そして「韓国も弾道ミサイルの試験発射を行ったが、自分たちが行った試験は、韓半島の平和と対話のためのもので、われわれが行ったのは、韓国の同胞を悩ませ、対話ムードづくりを妨げる、決して望ましくないものだと主張する鉄面皮には、驚きを禁じ得ない」と非難しました。
また「北韓の自衛権の行使を国連安保理決議への違反だとか、国際社会に対する脅威だとか主張するアメリカと、そっくりだ」と指摘しました。
さらに、25日の北韓の弾道ミサイルの発射は、「我々の自衛権を堂々と行使する国防力を強化するための措置だ」と主張しました。
金与正氏の談話に対して、統一部の当局者は30日、遺憾の意を表明しました。この当局者は、金与正氏の談話の一部の表現が、対話と協力の相手に対する最小限の尊重や礼儀さえ備えていないとし、「いかなるときにも、互いへの言葉には最小限の礼儀を守るべきだ」と指摘しました。
その上で、この当局者は「南北の対話の流れを作るための努力は一貫して維持する。これは韓半島平和プロセスの進展に向けた唯一で正しい道だというのが韓国政府の考えだ」と強調しました。
[Photo : YONHAP News]
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