北韓、3回目の発射は鉄道車両からの弾道ミサイル 4か月ぶり
アメリカが対北韓制裁を発表した翌日の14日、北韓の北西部・平安北道(ピョンアンプクト)から発射された弾道ミサイル2発は、鉄道の車輌から発射された北韓版イスカンデルミサイルと呼ばれる「KN-+23」であることが明らかになりました。
北韓の朝鮮中央通信が15日に報じたところによりますと、14日に発射されたミサイル2発は、平安北道の鉄道機動ミサイル連隊の実戦能力を確認するための射撃訓練だったとし、ミサイルが平安北道・舞水端里(ムスダンニ)の沖合に設置された標的を打撃した写真を公開しました。
こうした報道を通じて、北韓は、鉄道車両から発射されたKN-23ミサイルが高度36キロ以下の低空を飛行し、有事の際には430キロあまり離れた京畿道(キョンギド)南部の平沢市(ピョンテク)にある米軍基地など、ターゲットを精密打撃できることをアピールしたものとみられます。
今回の訓練の目的について北韓は、「全国的な鉄道機動ミサイルの運用システムを確立するためだ」とし、鉄道機動ミサイル連隊が全国的に組織されていることを示唆しました。
北韓は去年9月に平安南道(ピョンアンナムド)で初めて鉄道車両からのミサイル発射を行いましたが、今回再び列車からのミサイル発射に成功したため、道路が中心となっている韓米のミサイル監視体系を全面的に修正する必要性が提起されています。
韓米両国軍は現在まで北韓のミサイル基地13か所を中心に、半径数十キロ以内の道路にある移動型発射車両に載せられたミサイルの動きを中心に監視・追跡してきました。
一方、年明けに北韓が相次いでミサイル発射を行ったことをめぐって、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官とアメリカのブリンケン国務長官は15日午前、テレビ電話形式で対策を議論しました。
今回の韓米外相会談は、北韓が今月5日と11日、14日の3回にわたり弾道ミサイルを発射したあと開催されました。
会談の中で、ブリンケン国務長官は、北韓の弾道ミサイルの発射を糾弾したうえで、韓国の安全保障に対するアメリカのコミットメントを強調したということです。
これまで北韓が弾道ミサイルを発射するたびに、韓米の北韓担当首席代表が実務レベルで意見交換を行ってきましたが、今回は長官レベルで議論が行われたため、韓米両国がこの問題を深刻に受け止めているものとみられます。
[Photo : YONHAP News]
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