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北韓のミサイル発射「新型のICBM」と韓米分析 一時停止宣言破棄か

ニュース2022-03-11
北韓のミサイル発射「新型のICBM」と韓米分析 一時停止宣言破棄か

北韓が先月27日と今月5日に行った弾道ミサイルの発射について、韓米の情報当局は、おととし北韓が初めて公開した新型のICBM=大陸間弾道ミサイルの発射だったとの分析を明らかにしました。
国防部は11日、北韓が2月27日と3月5日に発射した弾道ミサイルに対する韓米の詳細な分析結果を発表し、「2020年10月10日の朝鮮労働党創建日の軍事パレードで北韓が初めて公開した新型のICBM=大陸間弾道ミサイルシステムの開発の一環だった」との見方を示しました。
国防部は、「最近の2回の発射実験はICBMの射程には及ばなかったものの、宇宙発射体を装ったミサイルの最大射程の発射実験に先立ち、性能を試す意図があったと判断する」と説明しました。
この新型のICBMは、おととし10月に平壌(ピョンヤン)で行われた軍事パレードで披露されたもので、韓米は、北韓が今後、宇宙開発を装って最大射程範囲の発射実験を行う可能性があるとみています。
北韓が2月27日と3月5日に発射した飛翔体について、韓米は当初、準中距離弾道ミサイル(MRBM)としていましたが、さらに分析を進めた結果、新型ICBMの関連技術を使ったものと最終的に判断したことになります。
北韓メディアはこれらをミサイルとは称さず、写真も掲載することなく、「偵察衛星の開発」に向けた実験の一環だと報じています。
北韓のICBM発射は、北韓が2018年に宣言した核実験やICBM実験の一時停止=モラトリアムを事実上破棄したもので、韓半島の緊張が高まるのは必至です。
北韓は2018年4月に核実験とICBM発射実験のモラトリアムを宣言しましたが、今年1月に宣言の撤回を示唆していました。
北韓の朝鮮中央通信は11日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がICBMの発射に転用可能な長距離ロケットを発射できる西海衛星発射場を視察し、施設の拡張、改築を指示したと報じていて、北韓が偵察衛星など衛星システムの試験を口実にICBMの発射を準備している可能性があるとみられています。

[Photo : YONHAP News]

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