ニュース

韓半島 A to Z

主なニュース

統一部、北韓・金剛山のホテルの解体判断に慎重姿勢

ニュース2022-03-18
統一部、北韓・金剛山のホテルの解体判断に慎重姿勢

北韓南東部の金剛山(クムガンサン)観光地区で韓国側施設の「海金剛(ヘグムガン)ホテル」の解体作業が進められているという見方が出ていることについて、統一部の李種珠(イ・ジョンジュ)報道官は18日の定例会見で、「緊密に注視しているが、現時点では北韓の関連の動向を解体・撤去に向けた特定の措置として判断するにはまだ早い」と述べ、慎重な姿勢を示しました。
李氏は、「北韓は韓国企業の財産権を一方的に侵害する措置を取ってはならず、全ての事案を南北間の協議により解決すべきとの立場だ」とあらためて強調したうえで、「南北共同連絡事務所を通じた南北協議など、必要な措置を検討する」と述べました。
海金剛ホテルは金剛山観光地区の海岸に係留されている海上浮遊式ホテルで、南北交流が活発だった2000年にオープンし、韓国企業の現代峨山(ヒョンデアサン)が所有、運営していましたが、2008年に北韓兵士が韓国人女性観光客を射殺する事件が起きたことで金剛山観光が中断し、それ以来、運営されていません。
その後、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は2019年10月、「見るだけでも気分が悪くなる」として、韓国側の施設をすべて撤去するよう指示しましたが、新型コロナウイルス感染症の流行を理由におととし1月、撤去を延期すると韓国側に通知していました。
最近撮影された商業衛星画像から、海金剛ホテルの白色だった外壁が暗い色に変わり、屋上などが崩されているような様子が見られ、解体が進んでいるのではないかという観測が出ています。
これについて、統一部は、撤去と決めつけず、さらに情報を集め、観察する必要があると考えているもようです。
一方、李報道官は、北韓の対外宣伝メディアが尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期大統領と「国民の力」を非難したことについて、「宣伝メディアの主張にいちいち対応しない。相互尊重は南北関係発展の基本的な土台だ」と述べました。

[Photo : YONHAP News]

新着ニュース