大統領職引継ぎ委員会が新しい政権の対北韓政策の基調について、「強硬策ではない」と明らかにしました。 
大統領職引継ぎ委員会の外交・安全保障分科会は23日午後、統一部から業務報告を受けたあとの会見で、「対話の扉は開いておくが、原則にもとづいて一貫性のある非核化交渉、南北関係の正常化、共同繁栄に向けた方策について議論した。対北韓政策の基調は強硬策ではない」と説明しました。
また「業務報告では、深刻化する北韓の核やミサイルの脅威など北韓情勢を点検した。北韓の完全な非核化など、韓半島情勢を安定的に管理するための新たな統一・対北韓政策の推進策について意見交換した」と明らかにしました。
尹錫悦（ユン・ソンニョル）次期大統領が公約に掲げていた、国民の合意にもとづく統一政策を進めるための国民や国際社会の参加についても議論が行われました。
またPM2.5や災害、気候変動への共同対応、そして森林、農業、水資源などでの協力を通じて緊張緩和を図る「南北グリーンデタント」の推進についても意見が交わされました。
さらに離散家族問題、韓国軍捕虜や拉致被害者、北韓に抑留されている人の帰国方策などについて議論し、北韓人権財団の早期発足に向けた努力や脱北者の定着支援の強化に向けた履行計画を検討したということです。
大統領職引継ぎ委員会は、これらを踏まえて、今後統一部や関係機関と緊密に協議し、次期大統領の国政哲学や公約が反映された国政課題を洗い出し、履行計画を具体化していく方針だと説明しています。

[Photo : YONHAP News]