北韓、金剛山韓国側施設のゴルフ場撤去か

北韓が南東部の金剛山(クムガンサン)観光地区にある韓国側施設のゴルフ場とリゾートを撤去しているものとみられると、11日、北韓専門メディア「NKニュース」が報じました。
北韓が先月はじめに金剛山観光地区で韓国側施設「海金剛(ヘグムガン)ホテル」の解体作業を開始してから確認された追加の動きとなります。
NKニュースによりますと、先月9日と10日に撮影された金剛山観光地区一帯の衛星写真を分析した結果、北韓が2010年に凍結すると発表したアナンティゴルフ場とリゾートにある宿泊施設の一部の解体作業が行われている様子が確認されたということです。
韓国企業のアナンティが所有するこの施設は、2008年5月に完成しましたが、同年7月に韓国人観光客が北韓の兵士に射殺された事件によって運営が中断されました。
アナンティリゾートは、北韓がすでに撤去作業に入った現代峨山所有の海金剛ホテルの近くにあるため、北韓がこの地域の再建事業を進めている可能性があるとの見方が出ています。
北韓は、2019年10月に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が現地視察を行ったあと、金剛山にある古い韓国側施設を撤去すると発表しました。
また、2020年12月に金剛山観光地区を訪問した北韓の金徳訓(キム・ドククン)首相は、高城(コソン)港の海岸観光地区や海金剛の海岸公園地区などを視察したあと、金剛山観光地区の開発計画に名所開発に関する党の構想を反映するよう指示していて、アナンティリゾートは、金剛山観光地区に含まれているものとみられます。
北韓は、海金剛ホテルに続いてアナンティリゾートの撤去についても、韓国政府に事前に通知していませんでした。
[Photo : YONHAP News]