金正恩氏 軍事パレードで核武力の強化を強調

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、朝鮮人民革命軍創設90周年を祝って行われた軍事パレードで演説し、核武力を強化する意志を示しました。
北韓は25日、故金日成(キム・イルソン)主席が抗日遊撃隊「朝鮮人民革命軍」を結成したとする記念日を迎え、平壌の金日成広場で夜10時に軍事パレードを行いました。
朝鮮中央通信は26日、この軍事パレードで金委員長が演説し「わが国が保有する核武力を最大限のスピードで強化・発展させるための措置をとり続けていく」と述べたと報じました。
金委員長はまた「核武力の使命は戦争を抑制することだが、われわれが望まない状況においてはその使命に束縛されるわけにはいかない」と述べたということです。
1932年4月25日は、故金日成(キム・イルソン)主席が満州で抗日遊撃隊「朝鮮人民革命軍」、いわゆる「抗日パルチザン軍」を組織したとされる日です。
一方、統一部によりますと、金委員長が自身の権力掌握後に行われた軍事パレードに参加したのは今回が12回目で、2014年の一度を除いてはすべて参加しています。
また、韓国軍と情報当局によりますと、今回の軍事パレードは予行演習だけでも250台あまりの装備が動員され、過去最大規模と推定されるということです。
とくに、極超音速ミサイル「火星8型」をはじめ、ICBM=大陸間弾道ミサイル「火星17型」やSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルなどが登場したものとみられています。
外交部は26日、報道官名義の声明を発表し、北韓が核武力を強化する意志を示したことについて、「北韓が韓半島や地域情勢に緊張をもたらす行動を即時やめることを求める」と強調しました。
[Photo : YONHAP News]