総連機関紙「朝鮮新報」、尹新政権の外交路線を批判

北韓の立場を代弁する総連=在日本朝鮮人総連合会の機関紙・朝鮮新報が、10日に発足した尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権について、「対米従属・反北韓対決」路線の強行を標榜しているため、韓半島での武力衝突のリスクを高める要因にもなり得ると主張しました。
朝鮮新報は10日、対米従属・反北韓対決路線の強行を標榜する尹政権は、北東アジアの火薬庫と呼ばれる韓半島情勢の不安を極度に高める要因になり得ると批判しました。
また、尹政権の外交・安全保障政策の路線を一言でまとめると、アメリカとの同盟を最優先し、アメリカと運命を共にするというものだと主張しました。
そして、尹大統領が就任演説で、国際社会が韓国に期待する役割を率先して果たすことを強調したことについて、国際社会の期待とはアメリカの期待を指すとしたうえで、アメリカが覇権を維持するために権力を行使しているなか、アメリカを無条件に信じてつき従うことをアピールしていると批判しました。
また、アメリカ、中国、ロシアによる新冷戦と呼ばれる構図が深刻化している国際情勢について言及し、新政権には慎重かつバランスのとれた外交が求められるとの指摘があるが、政治経験のない検察総長出身の大統領には馬の耳に念仏だと批判しました。
一方、北韓の住民向けの労働新聞や朝鮮中央放送など国営メディアは、韓国の新政権発足について今のところ何も報じていません。
[Photo : KBS News]