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ARF議長声明「韓半島の完全な非核化」明記

ニュース2025-07-14
ARF議長声明「韓半島の完全な非核化」明記

アジア太平洋地域などの安全保障について話し合う、ASEAN地域フォーラム(ARF)が11日にマレーシアで開催され、「韓半島の完全な非核化」を求める議長声明が採択されました。

マレーシアで11日に開かれたASEAN地域フォーラムには、ASEAN加盟国の外相らに加え、韓国から外交部長官候補に代わって朴潤柱(パク・ユンジュ)第1次官が出席したほか、日本の岩屋外務大臣やアメリカのルビオ国務長官、それに中国の王毅外相などが出席しました。

議長声明では、「関係国どうしの平和的対話の再開が重要である」と強調され、これまで3年連続で使われてきた「CVID=完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(Complete, Verifiable, and Irreversible Denuclearisation)」という表現の代わりに、「完全な非核化(Complete Denuclearisation)」という、より柔軟な表現が採用されました。

CVID=完全かつ検証可能で不可逆的な非核化という言葉に強い反発を示してきた北韓に配慮した形であり、南北関係の改善を目指す韓国の李在明(イ・ジェミョン)政権の外交方針が反映されたものと見られます。

李大統領は就任直後から、北韓に対するビラの散布や拡声器放送の中止など、南北間の緊張緩和に向けた措置を次々と講じてきました。

また、北韓の核能力が事実上、不可逆的な段階に達しているという現実的な認識も背景にあり、対話再開の糸口をつくることが重要だという共通認識が反映された結果という見方もあります。

ASEAN地域フォーラムは、ASEAN=東南アジア諸国連合の10か国に加え、韓国、日本、アメリカ、中国、ロシアなど、あわせて27か国が参加する多国間の安全保障協議体で、北韓が参加してきた唯一の国際会議です。

しかし今回、北韓は2000年のASEAN地域フォーラムARF加盟以来、初めて会議に出席しませんでした。議長国を務めたマレーシアが現在、北韓と国交を断絶していることが背景にあるとみられています。

*2025年7月15日修正*

[Photo : YONHAP News]

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