韓国政府 APEC首脳会議への金委員長招待 「議論していない」

大統領室は、ことし10月末に韓国南東部の慶州(キョンジュ)で開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長を招待することについて、「形式的には可能だが、具体的な議論は行っていない」と述べました。
大統領室は24日の記者会見で、「APEC首脳会議は、韓半島の平和に対する国際社会の支持を取り付ける場にすべきだ」としたうえで、「議長国の主導で非加盟国を招待し、非公式の会談を行う慣例に基づき、金委員長を招待することは可能だが、今のところ、議論していない」と説明しました。
韓国外交部も、「非加盟国の招待については、APECの趣旨と今年のテーマとの関連性などを総合的に踏まえ、検討している」としています。
北韓を招待するためには、APEC加盟国の同意が必要で、ウクライナ戦争への北韓軍派遣や対北韓制裁などの状況を考慮すると、招待の可能性は低いとの見方が多く出ています。
また、金委員長がこれまで一度も多国間の外交に出席したことがない点や、北韓の閉鎖的な体制、それに厳重な警備が必要になることなども、招待を困難にする要因として指摘されています。
[Photo : YONHAP News]