尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は、中国の李強首相と会談し、北韓の核問題で中国が国連安保理常任理事国として役割を果たすよう改めて呼びかけました。 
 
インドネシアのジャカルタを訪れている尹大統領は7日、中国の李強首相と会談し、「北の核問題が悪化すればするほど、韓日米の協力は強化されるほかない」と述べたうえで、「国連安保理常任理事国としての責任と役割を果たしてほしい」と求めました。
 
尹大統領はまた、韓日中首脳会談について、「早期に韓国で開催できるよう協力してほしい」と呼びかけ、李首相は「積極的に対応する」と応えたということです。
 
会談で、李首相は、習近平国家主席の尹大統領へのあいさつの言葉を伝えるとともに、「韓国と中国が隣国として協力すれば、価値のある関係を築くことができる」と述べました。
 
尹大統領が中国の高官と会談するのは、去年11月にインドネシアのバリ島で韓中首脳会談が開かれて以来、およそ10か月ぶりで、今回の会談が北韓問題や経済交流などをめぐる韓中の協力の拡大につながるか、注目されます。
 
一方、尹大統領はこの日、カンボジアのマネット首相、ラオスのソーンサイ首相、フィリピンのマルコス大統領、シンガポールのリー・シェンロン首相とも個別に会談し、協力の拡大などについて話し合いました。
 
さらに、尹大統領は8日にインドネシアのウィドド大統領と会談し、ことしが韓国とインドネシアの国交正常化50周年にあたることに触れたうえで、「核心パートナーであるインドネシアとともにインド太平洋地域の自由、平和、繁栄に向けた貢献策を共に模索することを希望する」と述べました。

これに対しウィドド大統領は、「国交正常化50周年は両国関係にとって非常に重要な意味を持っている」と述べました。

尹大統領はこのあと、9日から10日までインド・ニューデリーで開催されるG20サミットに参加し、11日午前に帰国する予定です。

[Photo : YONHAP News]