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リチウム電池の中核部品 木材から抽出に成功

ニュース2012-08-10

国立山林科学院のイ・ソンヨン博士(45)が率いる研究陣が、世界で初めて次世代エネルギー源とされるリチウムイオン電池の中核部品を、木材から抽出した物質で開発することに成功しました。
リチウムイオン電池は、スマートフォン、デジタルカメラ、ハイブリッド車などの電池として使われており、今回開発に成功したのは、このリチウムイオン電池の中核部品となる分離幕です。
リチウムイオン電池の分離幕は、プラス極とマイナス極の間でリチウムイオンが移動する通路となります。現在、この分離幕の材料はポリエチレンやポリプロピレンなど石油から生成される樹脂が中心となっています。
しかし、これらの樹脂は、高温になると縮むため効率が悪いという欠点がありました。この点を改良しようと研究陣は、木の主要成分のセルロースからナノファイバーを抽出し、これを分離幕とすることに成功しました。
この分離幕は、これまでの分離幕と同じ性能を持ち、そのうえ、安定した電気化学的特性と、充電と放電の際に優れた電池特性を誇ります。
現在、リチウムイオン電池の分離幕市場の規模は、1兆2000億ウォンほどで、この分離幕が商用化されれば、アメリカや日本がリードしてきた市場に大きな変化が起こることが予想されます。
今回の研究結果は、国際学術誌「ジャーナル・オブ・マテリアルズ・ケミストリー」に掲載されました。

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