韓国とアメリカが、北韓との対話の再開に向けた方策を話し合うなかで、北韓への人道的支援について議論したことがわかりました。
韓米の対話要請に北韓がこれといった反応を示していないなか、北韓への人道的支援が対話再開の呼び水になるか注目されます。
外交部が8日明らかにしたところによりますと、韓米両国は今月4日にアメリカ・ワシントンで開かれた局長級協議と、今月6日に行われた外相によるテレビ電話形式の会談で、北韓への人道的支援の可能性について議論したということです。
これを前に、韓米はことし5月に行われた首脳会談の共同声明で、「もっとも助けを必要とする北韓住民に対する人道的支援の提供を持続的に推進することにした」と明らかにしています。
局長級協議で韓米は、北韓の現在の人道的状況に関する認識を共有したうえで、支援可能な分野に関する意見交換を行ったということです。
ただ、北韓が必要としている物品や、海外からの支援を受ける意向があるかについてはまだ確認できていないため、具体的な品目については議論できなかったとしています。
北韓は現在、新型コロナウイルス対策として国境を封鎖しているため、北韓内部の状況を把握するのが難しくなっていますが、外交関係者らは、支援が必要な分野として、食料・保健・水害復興などを挙げています。
人道的支援に関する議論は、今月16日から本格的に始まる韓米軍事演習に対する北韓の対応レベルと、今後の南北関係の進展によって明確になるものとみられます。
韓米外交当局は、人道的支援について引き続き議論することで一致し、今月中に北韓担当首席代表による協議を開催する案についても検討しているということです。

[Photo : YONHAP News]