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米朝首脳会談、開催場所決まる

今週のキーワード2018-06-10
米朝首脳会談、開催場所決まる

史上初となる米朝首脳会談が、シンガポールのセントーサ島にあるカペラホテルで6月12日午前9時(日本時間午前10時)に開催されることが決まりました。
ホワイトハウスのサンダース報道官は5日、ツイッターで、会談の開催場所がシンガポール南部セントーサ島の「カペラホテル」に決まったと明らかにしました。
会談の開催場所がセントーサ島のカペラホテルに決まったのは、警備が容易だという点が最も大きく考慮されたということです。
セントーサ島と本島を結ぶ橋は一つしかなく、橋を渡らずにセントーサ島に入るためにはケーブルカーかモノレールを利用するしかありません。
それだけ交通規制が容易だということです。
橋を通行止めにし、ケーブルカーとモノレールの運行を中止すれば、セントーサ島に入ることはできません。
セントーサ島に入ったとしても、カペラホテルは観光施設から離れた坂の上にあり、木々に囲まれていて、出入り口を封鎖すれば中の様子はうかがえないということです。
セントーサ島は海賊の隠れ家だったという伝説が伝わっています。
今のようにカジノやユニバーサルスタジオがある高級リゾート地になったのは2010年以降です。
実はカペラホテルは人気歌手のマドンナさんやレディー・ガガさんが宿泊したことがあるということです。
シンガポール政府は4日にトランプ大統領が宿泊するシャングリラホテル周辺を厳重警備の対象となる「特別行事区域」に指定しましたが、5日にはセントーサ島を「特別行事区域」に追加指定しました。
今月10日から14日までセントーサ島は厳重な警備が敷かれ、出入りする人々や車両について厳しいセキュリティーチェックを行うということです。
金正恩国務委員長のホテルは発表されていませんが、地元紙は金正恩委員長はセントレジスホテルに宿泊する見通しだとしています。
一方、具体的な開催場所と時間が決まったことから、米朝の実務者による協議で具体的な進展があったのではないかとする見方もありますが、予断を許さない状況です。
予測不可能とも言われるトランプ大統領、国際社会の制裁にもかかわらず瀬戸際外交を続けてきた金正恩委員長、2人がどういった形で対話を進め、どういった合意に至るのか、関心が高まっていますが、1回の会談ですべての問題を解決するのは難しいとの指摘もあります。
ホワイトハウスのサンダース報道官は記者会見で、最初の会談は午前9時に始まると語り、2回目、3回目の会談が開催される可能性を示唆しました。
トランプ大統領も、会談は「非核化のプロセスの始まり」と位置づけ、米朝首脳会談が成功すれば、金正恩委員長をアメリカに招くこともありうるとする考えを示しました。また、トランプ大統領は韓国戦争の終戦宣言について、「合意に署名することもあり得る」と述べ、行方に関心が集まっています。

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