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北韓の見舞いの電報は日本との直接対話の試みか

ニュース2024-01-09
北韓の見舞いの電報は日本との直接対話の試みか

今月1日に能登地方で発生した大地震の被害に対して、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が岸田総理大臣にお見舞いの電報を送ったことについて、南北統一の課題を研究する韓国のシンクタンクは、北韓が、韓国との対話を閉ざす一方で、日本と直接対話を試みていると分析しています。 

北韓の朝鮮中央通信は6日、金委員長が5日に岸田総理大臣に送ったお見舞いの電報の内容を公開しました。

金委員長が日本の総理大臣に電報を送るのは今回が初めてです。

電報の送付について、韓国の政府系シンクタンク、統一研究院は、「金正恩国務委員長による日本の地震に対する見舞い電報の背景と意図」と題した報告書で、日本と直接コミュニケーションを取りつつ、韓国との対話のチャンネルを閉ざす意図があると分析しています。

その根拠として、北韓が、韓半島西の海、西海(ソヘ)上で砲撃を行ったタイミングと合わせて、岸田総理大臣に電報を送ったことを挙げています。

また、昨年12月に、林官房長官が、日朝首脳会談の早期実現に取り組むと述べるなど、岸田政権が拉致被害者の問題解決のために北韓との対話を望んでいることも背景にあると分析しました。

統一研究員の報告書は、北韓の非核化が進まない中で、拉致問題をめぐる日本と北韓の対話をどう進めるかが、韓国と日本の間の優先課題として浮上する可能性があると指摘しました。

そのうえで、韓国は、韓国人の拉致問題を解決するためにも、日本と足並みを揃え、北韓との対話を前向きに検討するべきだと提言しています。

[Photo : YONHAP News]

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