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韓国軍「緩衝区域が消滅」 南北軍事合意が効力停止

ニュース2024-01-09
韓国軍「緩衝区域が消滅」 南北軍事合意が効力停止

北韓が先週金曜日から3日連続で砲射撃による挑発を行ったことを受けて、韓国軍は、南北軍事合意の中の緩衝区域での敵対行為を禁じる条項を、事実上、破棄しました。 
 
韓国と北韓は、2018年の9月に平壌で開かれた首脳会談に合わせて南北軍事合意を締結し、陸上と海上、空中での偶発的な衝突を防ぐための緩衝区域を設定しました。
 
ただ、その効力をめぐっては、昨年11月に北韓が軍事偵察衛星を打ち上げたことを受けて、韓国政府が、まず飛行禁止区域の効力を停止しました。

今回、北韓が韓半島西の海、西海(ソヘ)上で砲射撃による挑発を行ったことを受け、韓国軍は7日、海上での効力もなくなったという認識を示しました。
 
そのうえで、合同参謀本部は、8日に行ったブリーフィングで、最近の砲射撃による挑発を含め、北韓はこれまで3600回以上、軍事合意に違反したと指摘し、「敵対行為の中止区域は存在しない」と宣言しました。
 
これにより、2018年に結ばれた南北軍事合意で定められた内容のうち、軍事境界線付近での緊張を緩和するための条項は、締結から5年4か月で完全に効力を失いました。
 
さらに韓国軍は、これまでのように北韓の挑発を後追いする形で射撃訓練を行うのではなく、独自の計画に沿って実施することを明らかにしました。
 
新しい方針に基づいた初めての訓練は、NLL=北方限界線近くでの砲射撃や海上機動訓練を検討しているものとみられます。

[Photo : YONHAP News]

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