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脱北者の7割「脱北前の1年間 配給を受けられず」

ニュース2024-02-07
脱北者の7割「脱北前の1年間 配給を受けられず」

北韓から韓国に脱北した人の7割以上が、脱北前の1年間は、食糧の配給を受けられなかったことがわかりました。 

統一部は、「北韓の経済と社会実態」と題する報告書を初めて発行しました。

この報告書は、2013年から2022年の間に韓国に渡ってきた脱北者約6,300人から得た情報をもとにまとめたものです。

それによりますと、2016年から2020年の5年間に脱北した人のうち72.2%が、脱北前の1年間、食糧の配給を受けられなかったと答えました。

北韓の配給制度の現状をめぐっては、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長も先月、「地方では食料と生活必需品さえ提供できずにいる」として、制度が崩壊していることを初めて認めています。

今回の統一部による調査で、北韓の配給制度が形骸化していることが裏付けられました。

また、この期間に脱北した人のうち93.6%は、北韓に住んでいた当時、「自分自身で商いをしないと金が稼げない」と考えていたと答えました。

住民のほとんどは、食料を含めた生活必需品の調達を闇市などに頼っているものとみられます。

また、脱北者の93.1%は、「貧富の格差が深刻化している」と答えています。

一方、体制が世襲されていることについて、北韓の住民がより否定的に受け止めていることも明らかになりました。

2020年までの5年間に脱北した人たちのうち、56.3%が現在の金国務委員長までの3代に渡る世襲を否定的に評価しました。

2000年以前の調査では、世襲に対する否定的な認識は22.7%にとどまっていました。

[Photo : KBS News]

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