北韓への制裁を取り巻く状況を分析し国連の安全保障理事会に報告する専門家パネルは、国際社会による制裁にもかかわらず、北韓が核兵器を開発し続けてきたという見解を示しました。  
 
ロイター通信は、専門家パネルによる報告書の一部を入手し、現地時間の7日に報じました。

それによりますと、専門家パネルは、「北韓による核実験は2017年に行った6回目が最後だとされているが、その後も核兵器の開発や、核物質の生産を続けてきた」と指摘しました。
 
また、「北韓は弾道ミサイルの発射を続け、軍事偵察衛星を軌道に乗せたほか、水中で核攻撃が可能な『戦術核攻撃潜水艦』を戦力化した」と報告しました。
 
さらに、「2017年から去年まで、北韓が関与した可能性がある暗号資産関連企業に対する58件のサイバー攻撃について調査中だ」と明らかにしました。
 
専門家パネルは、「北韓がこの期間に奪取したおよそ30億ドルの金は、北韓の大量破壊兵器の開発に充てられたとみられる」と説明しました。
 
また、「北韓の偵察総局のもとにある組織が、防衛産業関連企業やそのサプライチェーンを標的としてサイバー攻撃を行い、そのインフラやツールを共有している」と指摘しました。
 
国連安保理の専門家パネルは、年に2回、安保理に報告書を提出していて、外交筋によりますと、今回の報告書は今月末または来月初めに発表されるということです。

[Photo : KBS News]