北韓の兵器開発を担う国防科学院が、新型の放射砲＝多連装ロケット砲の開発に成功したと、北韓のメディアが報じました。
 
北韓の朝鮮中央通信は12日、国防科学院が240ミリ口径の新型の放射砲の開発に成功し、11日に発射実験を実施したと伝えました。
 
命中力を向上させるため、軌道を制御するシステムも新たに開発したということです。
 
朝鮮中央通信は、今回の技術開発により、「放射砲の戦略的価値が再評価され、戦場での役割が拡大する」と強調しました。
 
韓国軍も11日、北韓による放射砲の発射実験を探知しています。
 
軍の情報筋は、「北韓の西部の南浦（ナムポ）付近から発射された放射砲弾が数十キロメートルを飛行し、韓半島西の海、西海（ソヘ）の沖に落下したのを捉えた」と明らかにしました。
 
ミサイルではなかったため、メディアには公開しなかったということです。
 
北韓の放射砲は122ミリ、240ミリ、300ミリなどがあり、このうち240ミリは韓国を射程に入れる長射程砲とされています。
 
韓国軍は、北韓がウクライナへの侵攻を続けるロシアに、軌道を制御する機能が搭載された240ミリ放射砲を提供した可能性があると指摘していました。

[Photo : YONHAP News]