金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は6日間にわたるロシア訪問を終え帰国しましたが、金委員長のロシア訪問中、別途、北韓の経済関係者らがロシアとの協力を協議するために派遣されていたことがわかりました。 
 
中央日報が19日、北韓の消息筋を引用して報じたところによりますと、北韓は金委員長のロシア訪問中、チームを2つに分け、軍事協力関連の人員は金委員長に同行し、経済協力関連の担当者はウラジオストクで開催された東方経済フォーラムに参加し、ロシア当局と協議を行いました。
 
こうした北韓の動きについては、韓国政府も把握していたということです。
 
北韓とロシアは、沿海地方をはじめとする極東地域で農業特区を共同で運営する方策について議論したほか、石炭の輸出に関する「羅津（ラジン）・ハサン開発プロジェクト」の再開などについても意見交換を行ったということです。
 
羅津・ハサン開発プロジェクトは、2001年に両国首脳の合意によりスタートしたもので、当初は、ロシアの石炭を海外に輸出するにあたり、北韓の羅津を経由地として利用する計画でした。

その後、このプロジェクトに韓国も参加して、ロシアの石炭を北韓の羅津港から貨物船で韓国まで送り、そこから海外に輸出するという3か国の共同事業として進められていましたが、2016年、北韓が4回目の核実験を行ったことで中止となりました。

[Photo : YONHAP News]