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北韓が「太陽節」の名称を使用停止 先代の偶像化抑える

ニュース2024-04-29
北韓が「太陽節」の名称を使用停止 先代の偶像化抑える

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、これまで最も重要な祝日としてきた、祖父、故金日成(キム・イルソン)主席の生誕を祝う記念日について、「太陽節」という呼び方をやめることで、先代の偶像化を抑え、自身の権力基盤を強化しているものとみられます。  
 
北京にある北韓専門の旅行会社「高麗(コリョ)ツアー」は25日、自社のホームページを更新し、「北韓から『太陽節』という名称はこれ以上使われないと数回にわたって指摘を受けた」と明らかにしました。

北韓は、1997年に、故金日成主席の誕生日である4月15日を「太陽節」に指定し、毎年、4月15日の前後にさまざまなイベントを開いて、盛大に祝ってきました。
 
しかし、ことしは、北韓のメディアによる「太陽節」への言及は2月17日が最後で、それ以外は、誕生日当日の今月15日に掲載された1件の記事のなかでの紹介にとどまったことから、北韓が意図的にこの名称を排除しているという見方が出ていました。

韓国の統一部も、「太陽節」の翌日の今月16日に、北韓がことしは「太陽節」を「4.15」という表現に変えているようだ述べ、「金正恩国務委員長が独り立ちを進めている」とコメントしています。
 
北韓で「太陽」は最高指導者、なかでも故金日成主席を指す言葉で、金正恩委員長は2012年の体制発足当時から、金日成主席を真似ることで権力の基盤を固めてきました。
 
しかし、体制発足から12年が過ぎるなか、リーダーシップをさらに堅固にし、4代目の世襲を見据えた権力基盤の強化を図るため、先代の偶像化を抑える方向に舵を切ったものと分析されています。

[Photo : YONHAP News]

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