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文前大統領「南北軍事合意は最悪の事態を回避」合意の破棄に反対

ニュース2023-09-20
文前大統領「南北軍事合意は最悪の事態を回避」合意の破棄に反対

文在寅(ムン・ジェイン)政権が2018年の9月19日に北韓と「南北軍事合意」を結んでから5年が経ちました。現政権と与党からは、形骸化した軍事合意を破棄するべきだという声が出ているなか、文前大統領は、「軍事合意は、最悪の事態を防ぐ役割を果たしている」として、破棄に反対する立場を示しました。 
 
南北軍事合意は2018年9月、平壌(ピョンヤン)で開かれた南北首脳会談で締結されたもので、軍事境界線付近の地上、海上、空中で敵対行為を行わないという内容が盛り込まれています。
 
文前大統領は19日に「平壌共同宣言」の5周年を記念して開かれた行事で、「南北関係が悪化し、軍事的緊張が高まっている時こそ、軍事合意だけは最後まで遵守することで最悪の事態を防ぎ、対話の糸口を見出すべきだ」と強調しました。
 
北韓との軍事合意の締結で、軍事境界線などでの偶発的な衝突のリスクは減少しましたが、北韓が韓半島全域を射程圏内に収める戦術核の開発を進めることで韓国への挑発を高めているなか、軍事合意が南北の全面衝突を防げるか、疑問の声が高まっています。
 
去年の末、北韓が小型の無人機を使って韓国の領空を侵犯したことを受け、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領はことし1月、南北軍事合意の効力停止の検討を指示しています。

[Photo : YONHAP News]

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