大統領室の高官が、北韓が今月中にもICBM＝大陸間弾道ミサイルを発射する可能性があるという見方を示しました。 
 
大統領室の金泰孝（キム・テヒョ）国家安保室第1次長は現地時間の14日、ワシントン郊外のダレス国際空港で、記者らに対し、「北韓が今月中にもICBMを発射する可能性があるとみている」と述べました。

ただ、この見通しの根拠について、金第1次長は、現段階で示せるものはないとしています。
 
北韓が、国連安全保障理事会の決議に反して軍事偵察衛星を打ち上げたことに続き、ICBMの発射に踏み切った場合、韓半島情勢は一層悪化するものとみられます。
 
金第1次長は、15日に開かれる、北韓の核に対する拡大抑止を強化するための「核協議グループ」の2回目の会合に出席するため、アメリカを訪れています。
 
金氏は、アメリカの核戦略資産で北韓の脅威から韓国を守る拡大抑止について、情報共有だけでなく、北韓に対する軍事作戦に関して韓米が共同で計画を立て、実行することに向けて、具体的な成果が現れているという認識を示したうえで、「今回の会合で、次のステップを探ることになる」と述べました。
 
「核協議グループ」は、ことし4月の韓米首脳会談で、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領とバイデン大統領が、拡大抑止の実行力を強化するために新設することで合意した枠組みで、1回目の会合が7月にソウルで行われています。

[Photo : YONHAP News]