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韓国が初めて中国に脱北者保護を勧告 国連の人権状況審査で

ニュース2024-01-24
韓国が初めて中国に脱北者保護を勧告 国連の人権状況審査で

国連は加盟国の人権状況について定期的に評価を行っていますが、中国を対象とした審査で、韓国が初めて、脱北者の保護と、国際的な規範の順守を勧告しました。脱北者問題を国際舞台で積極的に提起する姿勢を示したもので、今後の韓中関係に与える影響が注目されます。 
 
国連人権理事会の作業部会は23日、「普遍的定期審査」と呼ばれる国連人権メカニズムにもとづき、中国の人権状況に関する定期審査を行いました。

今回の審査では、160か国あまりが意見を述べ、韓国代表の尹聖徳(ユン・ソンドク)大使は、「脱北者を含め海外から亡命した人に対して適切な保護を提供するよう勧告する」と述べました。
 
また、中国に対して、強制送還禁止の原則を含む国際規範を尊重し、1951年に国連で採択された「難民の地位に関する条約」を履行するための努力として、法整備を検討するよう求めました。
 
尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権はこれまで、中国に対して個別に、脱北者の強制送還の禁止を求めてきましたが、中国政府は、「中国国内にいる脱北者は難民ではなく、不法滞在者だ」という立場を崩していません。
 
中国を対象にした国連の審査で、韓国が脱北者の人権について指摘したのは今回が初めてです。
 
朴槿恵(パク・クネ)政権下の2013年に行われた審査では強制送還禁止の原則の順守など、難民保護全般について訴えたものの、脱北者への言及は避け、文在寅(ムン・ジェイン)政権下の2018年も、脱北者に関する質疑を一切行いませんでした。
 
今回の審査で、脱北者問題を国際舞台で積極的に取り上げる姿勢を示したことで、今後の韓中関係に与える影響が注目されます。

[Photo : YONHAP News]

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