アメリカの情報当局は、北韓の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は、核をめぐる交渉に応じる意志がなく、ロシアとの軍事的な連携を通して、核保有国として認められることを望んでいるとする報告書を発表しました。
 
アメリカの情報機関を統括する国家情報長官室は、11日に公開した報告書で「金委員長に核の交渉に応じる意志がないのはほぼ確実だ」とし、北韓は核を追求し続けるだろうと評価しました。
 
また、「金委員長は、核保有国として国際社会に認められるという自身の目標を達成するため、ロシアとの軍事的な連携を利用することを望むだろう」と分析しました。
 
報告書はさらに、北韓と中国、ロシア、イランの関係が深まっている点に触れながら、4か国が、軍事、経済、情報分野での力量を強化するため、2国間または3か国間での協力を拡大していると指摘しました。
 
この4か国は、互いに害を及ぼす不安があるため、公式の同盟関係になることはないだろうとしながらも、ウクライナ侵攻における支援が必要なロシアと残りの3か国が軍事的な連携を強化することにより、長期にわたり維持されてきた核不拡散の規範が損なわれる可能性があるとして、アメリカの情報当局は懸念を示しています。

[Photo : YONHAP News]