北韓で、今月15日の故金日成（キム・イルソン）主席の生誕記念日「太陽節」や、25日の朝鮮人民革命軍の創建日などにあわせて、軍事パレードが行われる可能性があるとの見方が出ているなか、韓国軍は1日、北韓でパレードの準備と見られる動向は確認されていないと明らかにしました。一方、アメリカの政府系メディアは、これまでパレードが行われてきた場所に、最近、多くの兵士が集まっていると報じています。 
 
北韓は、通常、軍事パレードを行う前に、平壌（ピョンヤン）郊外の美林（ミリム）飛行場の近くにある訓練場に兵士と軍事車両を集めて、軍事パレードの準備を行ってきました。
 
合同参謀本部のイ・ソンジュン広報室長は1日の定例会見で、「北韓で軍事パレードの動向は確認されていない」と述べました。
 
北韓は、5年や10年といった節目を重んじ、故金日成主席や故金正日（キム・ジョンイル）国防委員長の誕生日や、朝鮮労働党と朝鮮人民軍の記念日については、節目の年がくるたびに軍事パレードなどを行い、お祝いムードを高めていますが、ことしは節目の年に当たらないため、大きなイベントを行わない可能性があると、李室長は説明しました。
 
これに先立って、アメリカの政府系メディア、VOA=ボイス・オブ・アメリカは、先月30日、美林飛行場の近くにある訓練場に、兵士とみられる大勢の人が集まっている様子が、先月23日から27日にかけて相次いで確認されたと報じています。
 
一方、北韓で衛星の開発などを担う担当者が、先月31日に記者会見し、「ことしも数基の軍事偵察衛星打ち上げを予見している」と述べ、宇宙開発を加速させることに意欲を示したことが報じられていますが、これについて、李室長は、「監視を続けている」と述べるにとどめました。

[Photo : YONHAP News]