アメリカ・ホワイトハウスのオブライエン大統領補佐官は、北韓が国連制裁に反して行なっている密輸を中国が黙認し、ほう助しているとして、中国を強く非難しました。 
安全保障問題を担当するオブライエン補佐官はアメリカのシンクタンクとのインタビューで、「アメリカは、中国が、北韓による石炭などの輸出について、非常にずさんに対応してきたと考えている」として中国を強く非難しました。
中国が北韓に対する制裁に積極的に加わらない限り、北韓の核やミサイルの開発は続き、大量破壊兵器の拡散の恐れも高まると批判しました。
こうした発言は、アメリカ国務省が最近、国連の対北韓制裁決議に違反する行為を通報できるウェブサイトを開設し、情報提供者には最大で55億ウォンの報奨金を支払うと明らかにしたあとに出たもので注目が集まっています。
国連安全保障理事会の北韓制裁委員会によりますと、北韓はこれまで、制裁を逃れるため、洋上で船から船へ船荷を積み替えるいわゆる「瀬取り」などを通じて石炭などを密輸し、外貨を獲得してきたということです。
北韓はことし、石炭の密輸だけで、最大で4億1000万ドルを得たとみられています。
またアメリカのウォールストリートジャーナルは、国務省の高官の話として、北韓はこの1年間、西部の南浦（ナムポ）港から中国の寧波市や舟山市などに数百回にわたって石炭を運んだと報じました。
こうしたアメリカ政府高官の発言は、北韓の核やミサイル開発に警戒を発したものでありますが、その矛先が中国に向けられていることに注目が集まっています

[Photo : YONHAP News]