北韓のメディアは、韓国政府の「段階的な日常回復」、いわゆる「ウィズコロナ」によって新型コロナウイルスの感染状況が悪化したとして「無責任な行為だ」と非難しました。
北韓の対外宣伝メディアの「黎明（れいめい）」は21日、韓国のウィズコロナへのシフトについて「感染状況が悪化し、社会的な混乱が増大している」と主張しました。
また、韓国メディアの報道を引用し「政府が下手に実施した『段階的な日常回復』と緩んだ国民の感染防止意識により、開始早々から混乱している」と報道しました。
また、対外用の週刊誌「統一新報」も21日、「感染防止対策がおろそかにになり、感染者や重症患者、死者の数が急激に増加した。政府の無責任な行為により、最悪の状況を免れないという懸念が高まっている」と指摘しました。
一方、近く北韓と中国の国境の封鎖措置が緩和され、陸路による貿易が再開されるのではないかという推測が出ていますが、北韓は自国民に対して依然として徹底した感染防止体制を維持するよう強調しているもようです。
新型コロナウイルスワクチンを共同購入する国際的な枠組み「COVAX（コバックス）ファシリティー」は、ことし３月から北韓に対して一定量のワクチンを割り当てていますが、北韓はワクチンの種類や規模などを理由に支援を拒否しています。

[Photo : KBS News]