概要
日時と場所 |
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各国代表 |
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結果
- 議長国の中国が7項目の議長声明を発表。
- 「韓半島の非核化」と「参加国の平和的共存」に合意し、核問題を対話を通じて平和的に解決することで合意。
- 2004年第2四半期までに第3回6カ国協議の全体会議を開くことにし、そのために実務者レベルの協議を進めることで合意。
主な争点
北韓、アメリカの敵対視政策放棄を強調。
- 第1回協議と同様、アメリカが北韓に対する敵対視政策を放棄しないかぎり、アメリカとのいかなる合意も意味がないと主張。敵対視政策放棄の証拠として、不可侵条約、北韓の自主権の尊重と関係正常化、経済制裁の解除を再度主張。
- 北韓は、アメリカが北韓を侵略せず、北韓の体制の安全を保障する措置を文書化すること、北韓の核計画凍結と自主権を尊重すること、検証可能で後戻りできない核放棄に対する補償について確認することに重点を置く。
- 北韓のこうした姿勢は、核を放棄する用意があることを間接的に表明したものと評価。
アメリカは高濃縮ウランや核の平和的利用について検証可能で後戻りできない核放棄を要求。
- アメリカは、北韓が要求した体制の保障は文書化する用意があり、実務者レベルで話し合っていくべきだと主張。
- 方ではプルトニウムだけでなく、高濃縮ウランによる核計画と核の平和利用の内容まで検証を要求。
米朝、調整に失敗。
- 北韓は高濃縮ウランの存在を否定。
- 北韓は経済難を克服するためにも、原子力発電のような核の平和利用まで放棄するのは困難な状況。
- 結局、米朝は検証可能で後戻りできない核廃棄の具体的な範囲についての意見の相違を調整できず、それ以上の進展はなかった。
韓国、3段階の核問題解決策を提示。
- 韓国が韓米日3カ国の枠組みの中で核問題を解決するための3段階の解決策を提示。
- また、核凍結に伴うエネルギー支援策を示し、中国とロシアの同意を得ることに成功、アメリカと日本も原則的合意するなど、6カ国協議を主導した。
第1段階 約束対約束 |
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韓・米・日 | 韓米日は北韓の体制保障を宣言 |
北韓 | 核放棄を宣言 |
第2段階 行動対行動 |
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韓・米・日 |
3カ国が体制保障や関係正常化の措置
対北韓安全保障3段階案
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北韓 |
核凍結と放棄 核凍結と放棄1) 凍結は短期間に |
第3段階 | |
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韓・米・日 | (韓半島平和体制の構築テロ・人権・ミサイル問題解消を含む) |
北韓 | 完全な核問題の解決 |
評価
な話し合いが進展、協議の持続的開催の土台を構築。
- 問題解決のために段階的にやり取りする具体的な内容について協議し、第1回協議とは違って北韓を含む各国が実務的な姿勢で協議に臨む。
- 次回協議の開催に原則的に合意し、実務者レベルの協議を続けることでも合意。
北韓の金桂冠(キム・ゲグァン)外務次官が柔軟な姿勢で協議に臨む。
- 北韓は第2回協議の代表として第1回協議より格の高い金桂冠外務次官を送り、「すべての内容について協議する用意がある」として、柔軟な姿勢で協議に臨む。
アメリカは北韓への不信感を堅持。
- アメリカは第2回協議でも、北韓がすべての核計画を放棄し、ミサイル、通常兵器、化学兵器、人権問題などの懸案を解決してこそ関係正常化が可能だと表明。
※ アメリカは協議期間中に行われた米朝間の直接対話について、非公式の接触だと強調。
米朝間の隔たりが依然として続く。
- 北韓は発表文の調整過程で、「相互の立場への理解を深めた」という表現を「意見の相違があるが今後調整していく」という表現に変えることを要求し、アメリカの「検証可能で後戻りできない核放棄」の要求を受け入れないという意思を間接的に表明。
第1~2回作業部会
第1回作業部会 | 第2回作業部会 |
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日時と場所: 2004年5月12~14日(北京) | 日時と場所: 2004年6月21~22(北京) |
アメリカは北韓に対して「すべての核計画を放棄すればテロ支援国指定を解除するなど包括的な支援をする」と提案したが、北韓は「アメリカが要求しているCVID(完全かつ検証可能、不可逆的な核の廃棄)は敗戦国に強要するような屈辱的要求」だとして反発。 | アメリカは依然として「北韓が高濃縮ウランについて認めるのが問題解決の基礎」だと主張し、北韓は核放棄の最初の段階として「検証を伴う核凍結」を受け入れる用意があると表明、多少柔軟な姿勢を示した。 |